東北大学 工学部 電気情報物理工学科(電気・情報関係5コース)

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東北大学 工学部について

仙台駅から地下鉄で10分くらいの青葉山という所にあります.旧帝大の中では試験は比較的易しめだと思います.毎年受験者は100人前後で,30人ほどが合格しています.東工大と試験の傾向が似ており,東工大を第一志望とする学生が第二志望にすることが多いです.僕の知り合いにも4人くらい居ました.東北大を本命にしている人はそのような人たちに勝てるような勉強が必要になってくると思います.

今年は試験日が例年より1週間ほど遅くなりました.東工大が試験日を1週早く設定し,例年の東北大の試験日と被らせてきたことを考慮したのかもしれません(両大学受験者としてはありがたかったです).

 

試験科目と対策法

東北大の試験科目は数学・物理・化学の3科目で,英語は旧帝大では珍しくTOEIC提出です.面接もあります.

僕の受験した電気情報物理工学科は去年までは専門の試験がありましたが,今年から在学中の成績での評価に変更になりました.他の学科も試験ではなく成績や口頭試問で評価するようになってきており,今年専門試験があったのは化学・バイオ工学科だけでした.ですので,試験さえできれば良いというわけではなく,学校の成績も高く維持しておくことが必要です.

数学

出題分野は微分積分線形代数+高校数学の数列と空間図形です.高校数学の知識が必要となる問題が頻繁に出題されているので,編入用の参考書だけでなく大学受験用の参考書も役立ちます.数列対策としては「坂田アキラの数列が面白いほどわかる本」を使いました.「大学編入のための数学問題集」にも今年出題されたような数列の問題があるので一度見てみてください.

3年前くらいまでは微積は1変数の出題がほとんどでしたが,最近は2変数も出題されているのでまんべんなく勉強しておくべきだと思います.線形代数は基本的な問題が多いです.

物理

出題分野は力学・電磁気・波動です.東北大の物理は参考書で見るような定番の問題が多いので,対策をきちんとすれば高得点を狙えます.高校物理の問題も出題されるので,黄色い問題集だけでなく物理のエッセンスや名問の森も役立ちます.

ここ数年は波動の代わりに熱力学っぽい問題が出題されているので,熱力学も勉強しておくことをおすすめします.28・27年の問題を見ると常識とノリで解けそうな問題ですが,一応保険として.微積を使ってガリガリ計算する問題ではないので,高校物理程度を理解しておけば充分だと思います.

化学

出題分野は高校化学の理論・有機・無機化学で,たまに熱力学(高校程度)の問題が出題されます.近年は基礎問題しか出題されていないので,基礎を固めれば確実に点が取れます.特に有機化学は参考書をさらっと読めば出来るレベルの問題がほとんどです.化学を捨てる人が多いですが,勉強すればするだけ点につながるので頑張ってほしいです.

 

試験の詳細

問題冊子は試験終了時に回収されてしまったのでうろ覚えです.

数学

【1】線形代数

(1)3次正方行列の2乗の計算(固有値もあった気がします)

解くだけです.

(2)3次正方行列の逆行列の計算

余因子を用いて求めるだけです.

(3)行列の多項式の証明

(2)の解答がヒントになっている問題でした.

線形代数は例年通り簡単でした. 

【2】微分積分と空間図形

(1)曲面の方程式と平面の方程式の交線の導出

(2)曲面と平面の方程式の交線のxy平面の射影の方程式の導出

(3)曲面と平面が1点で交わるための変数aの導出

(4)平面とxy平面に囲まれた部分の体積の導出

(1)と(2)は2式を変形するだけの問題です.(3)と(4)は解法を思いつきなんとか解けました.

【3】数列と漸化式

(1)隣接3項間漸化式

特性方程式を用いた解法を知っていれば解けます.

(2)数学的帰納法を用いた証明,漸化式の証明

(3)数学的帰納法を用いた漸化式の証明

(1)は解法を知っていないと厳しい問題ですが,(2)と(3)はその場で考えて解けるような問題でした.

数学全体では7割〜8割くらいだと思います.

 

 物理

【1】力学(複数のバネにつながれた物体の振動の問題)

(1)直並列接続された4つのバネの全体のばね定数の導出

(2)釣り合いの位置におけるバネの弾性エネルギーの導出

(3)おもりを持ち上げて離したときの振動数の導出

(4)おもりの速さが最も早い点の導出

(5)その点の速さの導出

バネが複数あり計算が面倒な点以外は普通の振動の問題でした.

【2】電磁気学(円柱と接地された円筒導体の問題)

(1)ガウスの法則を用いた電界の導出

参考書にあるような基本的な問題です.

(2)アンペールの法則を用いた磁界の強さの導出

これも参考書にあるような問題です.

(3)電気伝導率σで導体間を満たしたときに流れる電流の導出

j=σEの式を知っていれば解ける問題でした.

全て基本的なことが分かっていれば解ける問題でした.

【3】波動(ヤングの実験)

(1)実験時にスリットを狭くする理由の記述

(2)明線間隔の導出・屈折率nの液体で満たしたときの明線間隔の導出

(3)白色光を用いた場合の明線の中央の色の導出

波動も高校物理の基本的な問題でした.

物理は全体的に簡単で,8割〜9割の出来だと思います.

 

化学

【1】熱力学

内部エネルギーの計算,断熱変化の温度計算,仕事の計算など.

多原子分子のモル比熱を知っている必要のある問題でした.高校物理の熱力学が理解できていれば解けるレベルだと思います.

【2】理論・無機化学

濃硫酸を薄めるときの注意点,pHの計算,銅と濃硫酸の反応式,鉛蓄電池の反応の記述など.

基礎事項ばかりの問題でした.

【3】有機化学

構造式を決定する問題,第3級アルコールの判別,ポリエチレンテレフタラートの製造法など.

こちらも基礎問題が大半でした.

化学も基本的な問題が多く,7割〜8割くらいの出来だと思います.

 

面接

遠方の受験者から順に面接を行うようです.

志望学科の先生3人に10分ほど質問をされます.最初に自己紹介をした後,志望動機,志望動機の掘り下げ,希望の研究室,得意・不得意科目,他に受けている大学などについて尋ねられました.

募集要項には書かれていなかった口頭試問があり,得意と言った専門科目に関する質問や,ソートアルゴリズム(クイックとかマージとか)についての説明要求がありました.口頭試問は無いものだと思っていたため焦ってしまい,半分も答えられませんでした.この時は完全に落ちたと思い,最悪な気分でした.募集要項に書かれていなくても口頭試問がある場合があるので,ある程度は備えておく必要があると思います.

 

合否

合格しました.面接はボロボロでしたが,試験でカバーできたので合格出来たのではないかと思います.

 

成績

開示次第追記します.